はじめに
オンライン上で顧客の相談を完結できるカスタマーポータルを導入する企業が増えています。カスタマーポータルの導入にはメリットだけではなくもちろんデメリットもあるため、自社の状況とマッチするかは事前に検討すべきでしょう。今回は、カスタマーポータルのメリット・デメリットをくわしく説明します。
カスタマーポータルとは
カスタマーポータルとは、オンライン上の顧客の相談窓口です。主に顧客の登録情報や支払いなどの手続きをオンラインのみで完結できる会員のログインページや会員の専用ページです。
通常カスタマーポータルがない場合は、営業マンやコールセンタースタッフが顧客の対応を行う必要があります。カスタマーポータルの場合、そういった人材の必要性がなくなりオンラインだけのサービスで完結可能です。オンライン上で完結する顧客との接点を多く増やすことは、ネット上のデータを数値として統計化できる情報収集を。そうすることで、今よりさらに良いネット上のサービスを提供できる可能性が広がります。カスタマーポータルを導入することは、顧客対応に関わる人的コストを削減できるため、結果的に会社の業績UPになります。
カスタマーポータルサイトのメリット
カスタマーポータルを導入することで、顧客一人一人の抱えている具体的な思い・考えの分析ができます。顧客に合った個別性のある提案を実現します。
顧客との関係づくり
カスタマーポータルは顧客と１対１のコミュニケーションが取れる場所であり、一人一人の顧客が抱えている潜在的なニーズを汲み取りやすくなります。また、インターネットでは時間や場所に囚われずに会員サイトにアクセスできるため、顧客との関係構築がスムーズに行えます。
顧客自身も、この利便性に満足する方が多いためファン化を促進します。
限定コンテンツの活用
カスタマーポータルを利用することで、会員限定だけのコンテンツを配信できます。会員限定という特別感を顧客に感じさせることが可能であり、商品の特別販売のコンテンツであれば365日２４時間休みなくセールスを行ってくれます。会員に向けたコンテンツでイベント集客や招待を行えば、購買意欲の高い顧客であることが事前にわかります。
継続率の向上
カスタマーポータルでは細かく顧客データを収集できます。顧客一人一人のデータを元に満足度の調査を行うことができるため、サービス内容の質的な向上策を打ち出すことが実施しやすくなるため顧客満足度や継続率の向上に繋がります。
また、顧客が必要としている時にそのニーズに応じたサービス・商品をカスタマーポータルで提供できるため、顧客の離脱率を減少させられます。
注文や問い合わせの定型化
電話や対面での注文や問い合わせは、人的コストが増えがちです。一人一人の顧客への対応をスムーズに行うことができません。
カスタマーポータルによって、顧客からの一つ一つの注文・問い合わせのやり取りをストレスなく行えるようになります。また、その周辺まに関わるコスト削減に繋がります。一般的にはオペレーターが注文・問い合わせの対応を行いますが、定型化することで、業務負担を最小限に抑えられます。
顧客管理の省力化
カスタマーポータルでは、顧客情報をデータで保存できます。データの場合、書類が散乱することがないため、簡単に過去の書類を閲覧することができます。
書類作成のコストを減らし、データ上で顧客情報の管理が行えるため業務の効率化が進みます。
カスタマーポータルサイトのデメリット
カスタマーポータル導入のデメリットは、業務体制に慣れるまでに時間がかかってしまう事です。インターネットを使用するため、何らかの原因で急にサイトにアクセスができなくなるリスクも考えられます。また、カスタマーポータルを運営するために一定のランニングコストが必要とされます。
運用コスト
カスタマーポータルには、運用コストがかかります。導入時の金銭的コストはもちろんですが、作業に慣れるまでの時間的コストもかかります。導入時に会社全体でカスタマーポータルの周知する必要もあります。
サイトに慣れるまでは、顧客からのお問い合わせや各々の質問に関してもコストがかかってしまいます。導入する際には、総合的にかかるコストを考えた上でカスタマーポータルの管理をする必要があります。
即効性がない
カスタマーポータルには、一定以上のデータが収集できることで、顧客のニーズを考え汲み取ることが簡便になります。カスタマーポータル利用時には、データの収集に時間がかかることを念頭において導入してきましょう。
サーバーの負担が大きくなる
ネット上のサイトは、一時的にアクセスが大量に集中することで、エラーが表示されることがあります。大量なアクセスが集中してしまえば、カスタマーポータルを利用する顧客はサイト内の動きが重たくなります。アクセスが集中していると、カスタマーポータルの管理者側も負担がかかることがあります。
まとめ
今回は、「カスタマーポータルのメリットとデメリット」について解説しました。オンラインで顧客管理ができるカスタマーポータルを導入することは、あなたの会社の売上向上に貢献します。
その理由として、カスタマーポータルによって顧客との距離が近くなり、顧客管理がしやすくなるからです。また、会員限定のコンテンツを配信すれば、顧客の満足度を向上させられます。
その反面、運用コストや即効性、サーバー負担が大きくなることのデメリットがあるため、総合的に考えてカスタマーポータルを導入する必要があります。