新規顧客を開拓するための集客手法12選

新規顧客を開拓するための集客手法12選

はじめに

企業にとって、事業成長を継続するためには、収益性の高い既存顧客のケアだけではなく、新規顧客の開拓も不可欠です。新規顧客の開拓手法はさまざまですが、自社の状況やリソースに応じて、戦略的に最適な手法を選択すべきでしょう。今回は、代表的な新規顧客の集客手法を12選ご紹介します。

プレスリリースやニュースリリースを生かす

新規顧客の集客手法の一つが、メディア向けのプレスリリースやニュースリリースを発信し、メイディアでの掲載を狙い集客につなげる方法です。プレスリリースやニュースリリースとは、メディア関係者向けの文書であり、ニュースバリューを明確に打ち出すことで、報道関係者の興味関心を引くことができます。タイトルやリード文を工夫し、読み手に具体的なイメージを浮かばせる言葉を選ぶ必要があります。

プレスリリースやニュースリリースの構成と注意点は、以下の通りです。

  • 短い文(30文字以内程度)で結論を伝えるキャッチーなタイトル
  • 5W2Hを押さえたリード文
  • ニュース性やトレンド性を意識したわかりやすい本文
  • サービスや商品の世界観を表したメディアが使いやすい画像
  • 確実に連絡が取れる連絡先

プレスリリースは自社で書くことも可能ですが、上記のようなポイントを意識して、メディア取材を喚起する必要があるため、社内で対応しづらい場合は、プロの専門ライターに外注するとよいでしょう。

市場調査レポートを商談に生かす

自社が商品・サービスを売りたいと思っている市場に関する情報を収集・分析した市場調査レポートは、通常自社の戦略立案のために使用しますが、顧客との商談の材料としても役立ちます。市場調査レポートでは主に以下のような項目をまとめます。

  • 市場価格
  • 顧客の満足度
  • 顧客ニーズ
  • 効果的なプロモーション

こういった情報を分かりやすくまとめると、競合他社との差別化に役立ち、自社の強みを顧客に打ち出しやすくなります。結果として、商談でのプレゼンに説得力が生まれ、成約につながりやすくなります。

パンフレットをソリューション型にする

自社商品やサービスの内容を説明するパンフレットは、工夫次第で集客効果を高めることができます。ポイントは、機能面の説明ではなく、顧客の課題に着目し、その解決策を提示する「ソリューションパンフレット」にすることです。特にBtoBの商談で使用するパンフレットであれば、顧客に対して競合他社の商品よりも自社の商品が顧客の課題を解決できると感じさせることで、購入を促すことができます。

こういったソリューション型のパンフレットは、どの部署の誰が使っても説明ができる資料として作成すべきです。なぜなら、優れた営業パーソンだけがパンフレットを使うのではなく、場合によっては普段営業とは縁遠い部署の人も説明に用いる可能性があるからです。パンフレットを制作する際は、まず小コンセプトを明確にした上で、ボリュームや説明の順番などの構成決めから行うとよいでしょう。

内製型営業チラシで臨場感を出す

職場にオンデマンドの印刷機があれば、営業チラシを高精度で内製化できます。営業用チラシを内製できると、タイムリーな情報も機を逃さずに取り入れることができ、外注では実現しづらい臨場感の演出が可能です。

もちろん最低限のデザインスキルやコピースキルは不可欠ですが、そういったスキルを持つ人材を社内で育成できれば、経営資源として活用できます。最近では、イラストレーターやフォトショップのようなデザインソフトのインストールや基本技術の習得ハードルが下がっており、以前よりも社内の内製化にチャレンジしやすくなりました。

営業チラシが内製化できれば、店頭POPのような販促用の印刷物も比較的簡単に作成でき、集客効率の向上だけではなく、印刷物制作のコスト削減も実現できるでしょう。

提案書は標準化してPDCAを回す

他社に対して自社の商品を提案する提案書は、ある程度のテンプレートを作っていた上で、顧客に合わせてカスタマイズする手法が最も効率的です。なぜなら、提案書の作成は基本的に営業チャンスを逃さないために短時間での制作を要求されるため、テンプレートの用意をしておくと時間や労力のコストが削減できるのです。

また提案書を作り慣れていない人でも、テンプレートに沿って作成すれば、情報量を絞って簡潔に作成しやすく、顧客から見てもわかりやすい提案書ができます。もちろん重大なコンペなどであれば、テンプレートに頼らない制作も必要ですが、通常の提案書であれば1枚1枚のクオリティよりも速度の方が優先されるケースが多めです。

この場合、テンプレートの質がそのまま提案書の質に直結するため、顧客からのフィードバックを受けて、定期的にテンプレートのブラッシュアップのPDCAサイクルを回しましょう。

導入事例でお客様の声を生かす

BtoBのサイトで見込み顧客が最も注目するコンテンツは、商品の機能紹介と導入事例です。特に導入事例は、既に商品・サービスを導入している顧客の生の声が分かるため、購入を判断する参考材料として見込み顧客がほぼ必ず見る部分といえるでしょう。導入事例が多数紹介されているサイトだと、導入後の具体的なイメージを持ちやすく、また商品・サービスに対する信頼感も増します。

導入事例は見比べる事が多いため、慣れないうちは決まった質問で構成されるテンプレート形式で事例をまとめておくとよいでしょう。

最近では、文章コンテンツ以外にも動画を活用して、顧客の導入事例をYouTubeで発信しているケースも増えています。

こうした事例のコンテンツは、新規顧客の集客に限らず、既存顧客の囲い込みとしても有効な手法です。したがって、顧客に協力を仰ぎながら、積極的に事例収集を行うとよいでしょう。

マンガツールをドアオープナーに利用する

販促ツールとして最近人気が高まっているのが、マンガです。たとえば機密保持などの関係から、顧客に事例をヒアリングできない場合や子どもを含む若年層の顧客にアプローチしたい場合など、マンガは特に有効な宣伝手法といえるでしょう。マンガツールの強みは、以下の6ポイントです。

  • 疑似体験効果がある
  • アイキャッチとして効果的である
  • 興味喚起しやすい
  • 高い情報伝達力がある
  • 短時間に概念を理解できる
  • イラストと活字の相乗効果が見込める

また、マンガツールを利用して、広告動画を展開するケースも増えており、その訴求力の高さが注目されています。

焦点を絞った動画を作成する

動画の活用は、マーケティングツールとしては一般的になりました。SNSの表示率を見ても、動画を含む投稿は注目されやすく、Googleも動画をSEO的に重視すると述べています。

しかし動画をやみくもに作っても、集客効果はあまり期待できません。大切なのは、動画を作る目的と想定している視聴者です。たとえば次のように、目的に応じて制作すべき動画の内容が異なります。

  • 認知が目的:モデルやタレントを起用してインパクト重視の動画を作る
  • 興味関心を喚起することが目的:商品の開発秘話や利用者インタビューの動画を作る
  • 購入の促進が目的:キャンペーン情報や商品の詳細を伝える動画を作る

また、動画を展開する媒体によって、適切な長さも異なります。最近だと、インスタグラムのリール動画など、短尺動画のニーズも高まっています。いずれにしても大事なのは最初の5秒であり、顧客の目を引くキャッチーな仕掛けを用意し、離脱を防ぐ必要があります。

ホワイトペーパーは顧客目線で作成する

現在のビジネスシーンでは、企業が公表する文書を指してホワイトペーパーと呼びます。ホワイトペーパーを発行する目的は、主に消費者や顧客への情報提供と信頼関係の構築ですが、具体的な内容には以下のようにさまざまです。

  • 課題解決策を提供する資料
  • 事例を紹介する資料
  • リサーチやレポートの資料

こういったホワイトペーパーを発行することで、企業は顧客の意思決定を後押しし、かつ自社の専門領域に対する顧客の信頼感を育てることができます。またホワイトペーパーをダウンロードする際に、メールアドレスなどの入力を求めれば、見込み顧客のリスト取得できます。

ホワイトペーパーを制作する際は、常に営業戦略はセットで計画すべきでしょう。代表的な成功事例は、自動制御機器や計測機器などと開発・販売しているキーエンスです。キーエンスは非常に幅広いホワイトペーパーを用意しており、新規顧客を集客するためのフックとして戦略的な活用を行っています。

メールマガジンをテコ入れする

自社の販促ツールとして、コストがかからないメールマガジンを活用する企業は多いでしょう。しかし、なかには顧客にほとんどメールマガジンが開封されず、送ってもほとんど効果を期待できないというケースもあるでしょう。

メールマガジンの役割は、お客様の接点を増やし、信頼関係を構築することです。したがって、自社のメルマガを開封してもらうためには、顧客が「読みたい」と思えるような内容を発信していく必要があります。

商品のアピールが強すぎたり、信頼性に欠ける情報しか送ってこなかったりするようなメールマガジンでは、どれだけ送っても逆効果になるでしょう。

メールマガジンをテコ入れする場合は、情報の質に加えて、文章の読みやすさにも注意しましょう。最近ではスマートフォンからメールを閲覧するケースも多いため、携帯画面での可読性も意識して文章構成を組み立てる必要があります。

また、不要な顧客が配信停止できるように。配信停止用のリンクも必ず挿入しておきましょう。

営業ツール型の会社案内に改正する

リアル営業に強い企業であれば、会社案内に使用しているパンフレットやカタログなどの営業ツールを見直し、より営業に活用できるツールとして作り直すのも一つの手法です。

会社案内のパンフレットでありがちなのは、自社の情報を詰め込んで、整理しただけの資料です。そういったパンフレットやカタログを営業ツールとして使いたい場合、自社の強みをキャッチーに見せるデザインやコピーが必要です。

業界・マーケット、競合他社の動向をふまえて、競合他社と差別化できる要素やブランドイメージを盛り込んだパンフレットであれば、営業ツールとしても十分活用可能です。こういった営業ツール型の会社案内は自社で内製しづらいため、得意とするプロに制作を相談するほうがより高い集客効果が見込めます。

コーポレートサイトを目的化する

自社のコーポレートサイトからの集客効率を高めたい場合、顧客のニーズに合わせてデザインや文章を見直し、ソリューションページとして構成を修正するとよいでしょう。たとえば下記のような質問の回答をサイト上に盛り込むことで、課題解決を求めている新規顧客を集客しやすくなります。

  • 自社の顧客の課題は何なのか
  • 自社の商品やサービスはどんな課題を解決できるのか
  • 競合他社にはない自社商品のベネフィットは何なのか

この3つの質問を簡潔に言語化するためには、顧客や市場に対するリサーチを丁寧に行う必要があります。逆を言えば、これらの質問の回答に合わせたコーポレートサイトであれば、新規顧客の集客を戦略的に行えるのです。

まとめ

新規顧客を開拓するための12の手法を解説してきましたが、それぞれの施策は複合的に実施されるケースが多いようです。とはいえ、12の手法全てを行う必要はありません。経営の基本は、選択と集中です。12の手法のうち、自社のターゲット顧客に適したものはどれなのか、慎重に検討してからアクションプランを立てましょう。いずれの手法にしても、重要なのは市場や顧客のリサーチであり、自社のビジョンや戦略の方向性です。それさえ押さえておけば、あとは具体的な戦術を決めて、PDCAサイクルを回しながら改善していくだけです。ぜひ今回の記事を参考に、新規顧客の開拓にチャレンジしてみて頂ければと思います。

>サブ丸はスタートアップ企業やニッチャー向き

サブ丸はスタートアップ企業やニッチャー向き

「この価格で本当にオウンドメディができるんですか?」「サブ丸は安価ですね。コンサルが入るのと比較できませんが、一般的な費用の1/4ぐらいじゃないですか」このサービスをローンチする前に相談したマーケティング&コンサルタント会社の担当者から聞いた言葉です。サブ丸はサービス内容と比較して安価かもしれませんが「私たちは値段を売っているのではない。サービスを提供しているのだ」と信念を持って取り組んでいます。

大企業はその企業に応じたマーケティング予算と手法があり、スタートアップ企業や中小企業、あるいはニッチャーには、それぞれに応じたマーケティングや新規開拓の方法があります。企業の成長過程では、取り組みが異なるのは当然ですし、それを構築することが何より重要です。そのお手伝いをするのが私たちの使命です。そして成長すれば、その取り組みコストは回収できるはずです。サブ丸は年間運用で60万円あまりのコストがかかります。そのコストを回収し、さらなる飛躍をめざす企業にご利用いただきたいと考えています。

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