はじめに
近年、セールス(営業)の現場では、従来の方法で売上を伸ばすことが難しくなってきています。特に、一般消費者ではなく企業に向けたビジネスでは、飛び込みやテレアポなどの営業は徐々に通用しなくなってきました。ここでは、企業に向けて新規商談をつくりだすために必要な施策を、詳しく紹介していこうと思います。
BtoBマーケティングとは
BtoBとは「Business to Business」の略で、企業から企業に向けて商品やサービスを提供するビジネスを指します。具体的には、次のようなビジネスがあげられます。
・工業用製品(部品)の製造・販売
・企業の経営コンサルティング
・企業サイトの構築サービス
企業と企業の取引なので、一度に動く金額が大きいのが特徴です。日常生活ではあまりなじみのない商材が多く、高い専門性が求められます。ちなみに、企業から一般消費者に向けて商品やサービスを提供するビジネスはBtoCつまり「Business to Consumer」といいます。具体的には、コンビニエンスストアや通販サイトなどで、私たちの生活になじみ深い企業が多くを占めています。こちらは取引ごとの単価は低めなのが特徴です。
BtoBマーケティングの課題とは
まず、企業が企業に向けて商品やサービスを提供するビジネスモデルを構築するためには、さまざまな問題を事前に知っておく必要があります。いま、BtoBマーケティングの世界にはどのような課題があるのか――具体的に列挙していきましょう。
経営者や管理職者が変化に対応していない
国内市場の成熟化やグローバル化にともなう企業間競争の激化とビジネスサイクルの短縮化。そして、「働き方改革」の名の下に求められる長時間労働の是正に加えて、深刻化する人手不足に対応するための生産性の向上。さらに、新型コロナウイルスによって浮き彫りになったテレワークの要請など。経営環境がめまぐるしく変わるなか、企業はさまざまな変革が求められています。
しかし、実際はどうでしょう。経営者や管理職者は旧態依然のやり方で営業を進めようとしていませんか? 現代はもはや過去の経験から正解を導ける時代ではありません。従来のやり方にこだわれば、現場の最前線で働いている社員はついてこないのです。
組織からチームへの意識変革がなされていない
新型コロナウイルスの流行以降、私たちの働き方は大きく変わりました。2020年から耳にするようになったテレワークとは、「tele =離れて」と「work =働く」をあわせた造語です。厚生労働省はテレワークを「情報通信技術(ICT=Information and Communication Technology)を活用した時間や場所を有効に活用できる柔軟な働き方」と定義した上で、次の3つに形態を分けています。
・在宅勤務
・モバイル勤務
・サテライトオフィス勤務
これらの勤務形態で営業を行うと、企業という組織に属しているよりもプロジェクトごとに編成されるチームで動いたほうが遙かに効率的です。しかし、いまだに「寄らば大樹の陰」の意識で働いているところはありませんか? そんな考えはむしろ足を引っぱります。
現場とマネジメントの乖離
コロナ禍以前から、多くの企業で営業支援や顧客管理などのデジタル化は進んでいました。しかし、十分に活用できていなかったのが実情ではないでしょうか。結局、案件ごとに管理職者が現場の社員と一対一で確認をして受注確度を見極めなければならず「管理職者の経験値に左右されて合理的でない」という声が現場であがっていたりしませんでしたか? そのような状況に加えてテレワークの導入です。
管理職者と現場の社員が対面でコミュニケーションをとることはさらに難しくなって、気軽に「あの案件どうなった?」とたずねてみたり、電話をしている社員の会話の雰囲気から商談の成否を推察したりすることは、ますますできなくなってきています。
購買プロセスが不明瞭
BtoCの場合、つまり一般消費者が何か商品やサービスを買うときの決裁権は本人にあって、いたってシンプルです。しかし、BtoBつまり対企業の場合はそうはいきません。
「A社にこれを売りたい」「B社とこの契約を結ぶぞ」と考えるとき、あなたは売る側の立場の視点しか持っていませんか? ちょっと踏みとどまって「もし自分が自社の製品を営業されたら…」と考えてみてください。
企業の購買プロセスには担当者本人の意思だけでなく、取引先や仕入先との関係、購入する製品の数量や契約の期間、担当者の上司や部署の決裁など、多くの利害関係が絡み合います。BtoBの購買プロセスはBtoCとはちがって複雑で不明瞭なものなのです。
マーケティングやセールスプランが明確でない
あなたの会社は、毎年または各月の初めに大々的に売上目標を掲げてはいても、そのためのマーケティングやセールスプランといった具体的な営業戦略を立ててはいないのではないでしょうか?
マーケティングとは、自社の商品やサービスを「買ってください」と一方的に売り込むのではなく、顧客のほうから自然と買いたくなる環境や仕組みをつくることをいいます。
そしてセールスプランとは、どんな顧客にどのような商品やサービスをどう売るかを決めることです。「下手な鉄砲、数打ちゃ当たる」は本当に下手なままで終わります。自社の商品やサービスを確実に売るためには、マーケティングとセールスプランは明確にしておく必要があります。
BtoBマーケティングに取り組む理由とは
これまで日本のBtoBの世界ではマーケティングは発展しませんでした。というのも、企業間の取引では新規顧客より既存顧客からの売上を重視する傾向が強くあり、また対面型の営業を好む体質が残っていたからです。しかし、時代は変わりました。ここではBtoBの世界でもマーケティングに取り組むべき理由をあげていこうと思います。
市場のグローバル化
日本は少子高齢化による人口減少が進んで、市場規模が年々小さくなってきています。一方、海外に目を転じると新興国を中心にさらなる人口増加と経済成長による市場規模の拡大が期待されています。
とりわけ、アジア圏とアフリカ圏の人口増加は爆発的で、市場の拡大は必至とみられています。このような諸外国をターゲットにすることで、より一層の売上増加を狙うことができます。
日本の市場では飽和状態にある商品やサービスも、海外では未開発で参入の余地がある場合があります。現地の調査を十分に行い、国内で培ってきたノウハウを武器に国内市場から海外市場へと舵を切って現地のニーズに応えることで売上の拡大が期待できます。
インターネットマーケティングの普及
インターネットが情報収集のツールとして当たり前になった昨今、もはや営業任せで注文をとってくる形は通用しなくなってきました。これまで顧客は展示会や訪問してくる営業から情報を仕入れて比較検討した上で商品やサービスを購買するのが通例でした。
しかし、現代はちがいます。顧客はインターネットで必要な情報を自身で集めて比較検討した上で、企業に問い合わせをするのが一般的になっています。
さらに、そこに輪をかけて新型コロナウイルスの流行です。それまで訪問・対面の営業が中心でしたが、非訪問・非対面の営業に切り替えねばならなくなってきました。そのため、インターネットマーケティングの必要性はますます高まっています。
技術開発と商品開発のギャップ
市場のグローバル化とインターネットの普及によって技術革新のスピードはさらに加速し、商品やサービスのライフサイクルは短縮化の一途をたどっています。
そこで、多くの企業は適切な商品やサービスのライフサイクルを確保するために、さまざまな取り組みを実施しています。中小企業は、価格競争に陥らない事業領域へのシフトに取り組んでいるところが多く、大企業ではそれに加えてライフサイクルを長期化するためのブランド戦略や差別化戦略、そしてマーケティングの強化に取り組んでいます。
技術開発と商品開発にギャップが発生している中、これらの企業に遅れをとらないためにもしっかりマーケティングを行う必要があります。
BtoBセールスマーケティングとは
BtoBセールスマーケティングは、企業に向けてセールス(営業)とマーケティングを組み合わせて行うことをいいます。セールスは、自社の商品やサービスを企業に対して販売することを目的にしています。
しかし、マーケティングを無視して販売行為に走ってしまうと、商品やサービスを求めていない企業に押し売りすることになります。必要とされるものを必要な企業に提供することが大事なので、ニーズがないと判断したらスッパリと引き下がるべきです。
そのため、現場の営業社員もセールスマーケティングを学ぶ必要があります。BtoBのセールスとマーケティングは必ずセットになります。どちらか一方が欠けていると営業活動は機能しません。
セールスマーケティングのプロセスとは
セールスマーケティングを実行する際は、次の5つのステップを踏んで進めていくことが大切です。
・顧客対象のペルソナを設定する
・コールドリードを獲得する
・ホットリードへ育成する
・商談機会を成功させる
・顧客を管理する(CRM)
以下、具体的に各ステップを解説していこうと思います。
1.STEP1 対象顧客のペルソナを設定する
ペルソナとは商品やサービスを利用する顧客像のことです。性別や年齢、住居、職業などを細かく設定することで、どのような人物に向けた商品やサービスをつくるのか、どのようなプロモーションを行うのかを明確にする目的を持っています。
BtoBの場合BtoCとちがい、情報収集を行う人と決裁権を持っている人、実際に利用する人など、意思決定に関わる人が複数いることがほとんどです。また、購入や契約に至るまでの期間が長く、利用する人間が変わることもあり、購買プロセスが複雑になります。
そのため、一個人のペルソナを設定しても無意味だと思われがちです。しかし、BtoBでも適切なペルソナを設定することでマーケティングに大いに活用できます。
2.STEP2 コールドリードを獲得する
コールドリードとは、商品やサービスに対する興味が希薄で、今すぐ購入・契約する可能性は低い見込み顧客のことをいいます。一般的に、情報収集をしている段階の人物であることが大半です。
コールドリードは、すぐには購入・契約には至らないものの、情報収集をしているということは購買行動に移る可能性があります。そのため、購入・契約の検討度合いや意欲を高めるための継続したフォローをしていくことが大切です。
メールマガジンの配信や実績集の配布、セミナーや展示会の開催などが主な施策になります。また、コールドリードは数が多いため、人力で対応するには限界があります。ITツールを活用して自動化しておくといいでしょう。
3.STEP3 ホットリードへ育成する
ホットリードとは、商品やサービスに対する関心が高く、購入・契約まであと一歩の段階にある見込み顧客のことをいい、「今すぐ客」とも呼ばれます。
一般的に、商品やサービスの機能や価格を確認したり、資料請求をしたりするなど、購買意欲のある行動をしている傾向があります。ただし、ホットリードは確度の高い見込み顧客ですが、自然に増えるものでも、簡単に獲得できるものでもありません。
そこでマーケティングを考える上では、購買意欲の低いコールドリードをホットリードへと育てるナーチャリング(育成)が重要になります。詳しくは後述しますので、そちらを参考にしてください。
4.STEP4 商談機会を成功させる
商談機会を成功させるためには、下記の3つが重要になってきます。
・もれなくヒアリングする
・課題を深掘りして真因を探る
・購入・契約しない理由をつぶす
まず、もれなくヒアリングするでは、予算・決裁権者・要件・時期・競合を聞き出すようにしましょう。次に、課題を深掘りして真因を探るには、相手にどうなりたいかを聞いた上で「現状はどうなのか?」「なぜそれを実現できていないのか?」「なぜそのような状態になっているのか?」と次々に深掘りしていくことで真因を探っていきます。
そして、購入・契約しない理由をつぶすために「もし購入・契約するとしたら何か問題がありますか?」と聞いて、それに対する解決策を提示していきます。
5.STEP5 顧客管理(CRM)
CRMとは「Customer Relationship Management」の略で、顧客関係管理を意味します。CRMは顧客の情報を収集・分析して最適かつ効率的なアプローチを行い、商品やサービスの品質と競争力を高めることができます。
また、顧客と接するすべての部署で情報を共有・管理することで、問い合わせやトラブルがあっても迅速に対応することができます。CRMの目的は、顧客の情報を一元管理することによって顧客とよりよい関係を構築して、顧客の満足度を上げることです。
その結果、商品やサービスの購買に結びつくことが予測することができ、売上アップにつながります。導入するなら、必要性や機能をしっかり把握してから運用を開始することをおすすめします。
顧客の意思決定を共創しよう
モノがあふれかえった現代は、もはや一方的に商品やサービスを売り込む時代ではありません。顧客の課題を見つけて解決する提案が、どれだけ的確に出せるかにかかっています。そのためには、顧客の意思決定を第一に考え、いっしょに新しい価値を創出することが必要です。ここでは、そのことについて語ろうと思います。
現状の顧客の課題を認識する
たいていの営業は、顧客担当者から得た情報を中心に動いて、顧客の課題を顧客担当者から教えてもらおうとしています。
しかし、グローバル化、少子高齢化、情報化社会などで企業の戦略や施策が複雑化しているなか、顧客の課題を的確に把握できている営業は何人いるでしょう?
そう考えると、顧客の課題とはそもそも教えてもらうものではなく、営業自身も顧客の課題解決プロセス「PSUMA」を踏んで顧客といっしょに考えるべきものなのです。
ちなみに「PSUMA」とは、さまざまな現状の中で(Present)、支障や不都合を感じ(Sense)、課題であることを理解し(Understand)、解決しないといけないという動機を持ち(Motive)、解決策を模索する(Action)という5つの段階をいいます。
潜在課題を顧客に提案し共有する
人は、現状に満足せず「もっと良くしたい」と思っているとき、意識は目先の問題に向いてしまいがちです。これは企業でも同じです。たとえば製造業の顧客で考えると「この工程をもっと効率化したい」「今回の不具合は二度と起こしたくない」といったものです。
これらは実際に直面しているから意識できる、いわゆる顕在的課題です。たしかに、こういった問題はすぐに解決しなければなりません。
しかし、それだけでいいのでしょうか? 営業は顧客から顕在的課題を聞いたら「その課題を解決する目的は?」と考えるべきです。それによって真の課題――潜在的課題が浮き彫りになってきます。そして、潜在的課題を逆に提案して顧客と共有するのです。
顧客の社内調整の促進を手助けする
自社と顧客担当者の間で潜在的課題を共有することができたら、次の段階に進みます。顧客担当者が社内的な課題として共有を進めるように、営業のあなたは顧客担当者を支援してあげましょう。
具体的には、顧客の社内での上長へのプレゼン資料の作成を手助けしたり、場合によっては取引先や別のブレーンを紹介したり、社会的なデータを揃えたり、関連する話題の記事を紹介したりします。
そうして顕在化した課題の解決に対していち早く活動を起こすことで、取引拡大や新規顧客獲得につながりやすくなります。あなたの提案が顧客の潜在的課題の解決に合致していればどんどん推していけばいいですし、逆なら営業の優先順位を下げる必要があります。
事実を元に複数の解決策を提示【ピラミッドストラクチャー】
ピラミッドストラクチャーとは、営業のあなたが顧客に伝えたい結論を頂点に、その根拠を下位に配置していってピラミッド状に図式化していくフレームワークのことをいいます。
顧客の抱えている課題のほとんどは、究極的には「○○すべきかどうか」「いくつかの選択肢のなかから何を選択すべきか?」に集約されます。そこで営業のあなたは、その解決策をピラミッドの頂点として考え、その根拠となる事実やデータを収集・整理して提示することで、顧客はおのずと精度の高い意思決定が可能になります。
このピラミッドストラクチャーを活用すれば、「何がいいたいの?」「要点は何?」「なぜ?」と顧客に問いただされることは減るでしょう。
競合がある場合の対策を実行する
競合他社に勝つためには、ただやみくもに行動してはいけません。自社とライバルの競争上の位置関係を把握したうえで、より優位な状況をつくりだす必要があります。市場での地位が強い場合は、顧客戦略は集団的に行うほうが有利です。
逆に弱い場合は、顧客戦略は個別的に行うほうが有利です。中小企業が必ずしも市場で弱い立場だとはいいませんが多くの場合は劣勢です。したがって、大企業と同じ戦略で対抗するのは困難でしょう。
また、競争相手がとても有力で自社の商品やサービスでは対抗することが難しいケースもあります。その場合は、思い切ってライバルが優位な市場から撤退するなど、すみ分けを図ることも視野に入れるべきです。
コールドリード獲得に役立つマーケティング施策
自社の商品やサービスに対する興味が希薄で、今すぐ購入・契約する可能性はちょっと低い見込み顧客――いわゆるコールドリードを獲得するには、どのようなマーケティング施策が有効なのでしょう。ここでは具体的に、ひとつひとつ紹介していこうと思います。
WEB広告
WEB広告で一般的なのはリスティング広告です。リスティング広告には検索連動型とコンテンツ連動型の2つがあります。検索連動型はGoogleなどの検索エンジンでユーザーが特定のキーワードで検索した際、そのキーワードに関連のある広告を表示します。コンテンツ連動型はWEBページと関連した広告を、そのページ内に表示します。
プレスリリース
プレスリリースは、各メディアに取り上げてもらうきっかけとなる文書です。今やプレスリリースは各メディアへのアプローチとしての役割だけでなく、活用方法が広がっています。ただし、なんでもかんでも出せばいいというものでもありません。まず出す前に、世に発信する価値のある内容かどうかしっかり吟味しましょう。
展示会
BtoB業界では、自社の商品やサービスをアピールできる展示会が定期的に開催されます。こうした催しには商品やサービスに関心の高い人たちが参加するため、コールドリードの獲得方法としてはとても有効です。ブース出展を通じて来場客に商品やサービスの認知を図るとともに、名刺交換やアンケート回答で顧客の獲得を狙います。
ダイレクトメール
ダイレクトメールとは、郵送やFAXで企業に直接自社の商品やサービスのカタログを送る方法です。印刷代や郵送代で費用はかかるものの、メルマガ配信やリスティング広告などに比べて案内できる情報量が多く、ターゲット設定を間違えなければかなりの効果を発揮します。
マス広告
マス広告は、テレビ、ラジオ、新聞、雑誌などのマスメディアに掲載される広告です。多くの人の目に触れることから、自社の商品やサービスの認知拡大に効果的です。また、マス広告は高齢者になるほど接する時間が増える傾向があります。そのため、ターゲットが経営者や管理職の場合は、目に留まりやすいといえます。
ホットリード育成に役立つマーケティング施策
商品やサービスに対する関心が高く、購入・契約まであと一歩の段階にある見込み顧客――いわゆるホットリードは、一般的に商品やサービスの機能や価格を確認したり、資料請求をしたりするなど、購買意欲のある行動をとります。購買意欲の低いコールドリードをホットリードへと育てるためには次のような施策が有効です。
オウンドメディア
オウンドメディア(Owned Media)とは、企業が自社で所有する媒体のことをいい、一般的に自社が運営するWEBサイトやブログのことを指します。オウンドメディアは、読後「ためになった」「共感した」「この企業は信頼できる」と思えるような価値あるコンテンツを発信することでファンになってもらい購買行動につなげます。
セミナー
自社の商品やサービスを訴求したり見込み顧客の課題を解決したりする内容でセミナーを開催すると、購買意欲の高い企業を効率的に集められます。業界的に評価が高いと、カンファレンスなどに招待されて講演を行うこともできます。こうした場で名刺交換や参加条件としてユーザー情報を求めることが顧客獲得につながります。
説明冊子
資料請求に似ていますが、昨今のBtoBの世界では説明冊子を配信する企業が多いことが特徴です。説明冊子とは、自社の商品やサービスのセールス資料、事例資料、技術資料などを指して、一般的にPDFで配布されます。見込み顧客の名前とメールアドレスがわかれば、そこからインターネットマーケティングを展開することができます。
SNSメディア
SNSは、Facebook、Twitter、Instagram、LINEなどがあります。最近はWEBサイトの検索だけでなくSNSで情報を集める人が増えています。SNSはリアルタイム性が高く情報発信のスピードが早いのが特徴です。さらに、他のユーザーの投稿を自分のフォロワーや友達にシェアできる機能があり拡散力が強いので、より多くのユーザーにアプローチできます。
まとめ
以上、ざっと駆け足でBtoBセールスマーケティングの始め方について紹介しました。企業向けの営業でも、もはやマーケティングは必要なものであることがわかっていただけたと思います。
時代は、モノを対面で売り込むだけでは終わらない世の中になりました。そのような営業スタイルが通用したのは、ひと昔まえの話です。現代は、国内市場が飽和して少子高齢化で規模が縮小し、グローバル化とインターネットの普及により海外企業も競争相手になりました。
そして、新型コロナウイルスの影響によってライフスタイルはもちろん売るスタイルも大きく変わったのです。それらを踏まえた上でBtoBセールスマーケティングに取り組んでいただけたらと思います。