BtoBコンテンツマーケティングのプランニング

BtoBコンテンツマーケティングのプランニングとは

BtoBコンテンツマーケティングの競合対策

潜在顧客とのナーチャリングを上手に進めていくことがBtoB コンテンツマーケティングでは大切ですが、加えて注力したいのが、競合他社との差別化です。自社と潜在顧客との関係を縦軸とすれば、自社と競合他社の関係は横軸。この横並びのワンオブゼムに自社が位置することを常に自覚し、その中で抜きん出るための施策を考えましょう。

ここからは、自社の目線、顧客の目線、SEOの観点という3つの視点による競合対策について説明していきます。

BtoB競合対策 自社目線の競合対策

自社目線の競合対策とは、文字通り、自社から見た競合他社に負けないための対策のことです。自社が想定するライバル(比較対象)との差別化を実現する対策を考えます。ポイントは、競合他社との比較項目を決め、その比較にもとづいて戦略を立てていくこと。商品・サービスの品質、価格、マンパワー、資金、コネクションなどの項目を設定し、一つひとつを競合他社と比較しながら自社の強み・弱みを洗い出します。そのうえで、明らかになった強みをもっと伸ばしたり、あるいは弱みを補強したりと具体的に対策を練っていきましょう。比較項目の中で自社が有利な点を見つけていくことがコツです。

ただ、以上ご説明した自社目線の競合対策だけでは不十分です。自社目線は、いわば主観的な対象把握。合わせて顧客目線という客観性も取り入れ、幅広い視野で戦略を立てていきたいものです。

BtoB競合対策 カスタマー目線の競合対策

カスタマー目線の競合対策とは、自社の顧客(潜在顧客)が商品・サービスの購入を検討する際に候補に上がってくる他社を、競合として捉える対策です。この場合の競合他社は、あくまでも顧客側の目線を通した対象なので、前述した自社目線の競合他社とは異なるかもしれません。

このカスタマー目線の競合対策を行うには、自社を含めたどの会社を顧客がリストアップし、どの項目を比較しているのかを知っておく必要があります。そのため、まずは顧客の検討内容を把握するところから始めます。聞き出す話のポイントは、2つ。顧客がどの会社と自社を比較しているか、顧客がどのような点を基準にして各社を比較しているか、です。これらの情報を収集してから、自社目線の競合対策と組み合わせて、戦略を充実させていきましょう。

BtoB 競合対策  SEO観点の競合対策

SEOの観点からBtoBコンテンツマーケティングの競合対策を行う際は、自社の発信するコンテンツが検索結果の上位に表示されるように工夫することが大切です。まず、SEOのフィールドにおける競合相手を決めるところから始めます。いつも検索上位に出てくるような大手企業に目がいきがちですが、あくまでも自社のステータスにもとづき、購買プロセスの段階に合わせて競合を設定しましょう。設定できたら、競合が表示されるキーワードの分布について調べます。ブランド名を含まない言葉、検索頻度が少ない言葉など、競合の隙になっているキーワードを洗い出し、それらを参考に自社のキーワードを考えます。次に調査するのは、コンテンツについて。競合のコンテンツの種類をはじめ、公開ペースやターゲットなどを調べ上げ、コンテンツ施策の参考にします。そして最後に、自社のコンテンツのクオリティを確認します。ページ速度やフォントのサイズ・色、クリックのしやすさなど技術的なポイント一つひとつを点検し、快適なユーザー体験をもたらしているかどうか、細かくチェックしましょう。

対策キーワードを設定する

対策キーワードは、ペルソナのニーズを確認、キーワード候補の洗い出し、キーワードの絞り込みという手順を踏んで決定します。まず、ペルソナ(潜在顧客)がどんなニーズを持っていて、どんなキーワードを検索するかを考え、テーマを設定します。テーマが決まったら、候補となるキーワードを挙げていきましょう。この段階では、テーマに関連する言葉をできるだけたくさん洗い出します。キーワードツールを使えば効率的です。キーワード候補を集めたら、次に、メインのキーワードをいくつか決めていきます。ポイントは、競合相手が多いキーワードは避けること。検索件数が多い、いわゆるビッグキーワードを利用するのは、既に自社サイトの検索順位が高いなどの場合を除き、現実的とはいえません。競合数が少なめのミディアムキーワードやスモールキーワードが狙い目です。最後は、ふるいにかけて残ったメインキーワードに優先順位をつけていきます。今一度ペルソナのニーズに立ち返るとともに、発信したいコンテンツの種類も鑑みて、ユーザーの検索意図と自社の目的が合致する部分に最適なキーワードから優先度をつけましょう。

コンテンツは目的に応じて作成する

BtoBマーケティングにおいて、コンテンツの目的は、自社サイトへのアクセスを促すこと(集客)、自社の専門性の高さを信頼してもらうこと(顧客育成)、ユーザーの購買行動を引き出すこと(セールス)の3つに分けられます。ここからは、「集客目的」「顧客育成目的」「セールス目的」それぞれの目的に応じたコンテンツについてご紹介します。

集客目的コンテンツとは

集客目的コンテンツとは、できるだけ多くのユーザーにシェアしてほしいコンテンツのこと。SNSでの拡散も含めて広く流通させ、たくさんの被リンクを獲得し、アクセスを集めて検索上位に表示されるようにします。集客目的コンテンツは4種類に大別できます。

  • ハウツーコンテンツ
    特定の分野に関するテクニックを紹介したり、専門用語を解説したりします。いわゆるお役立ち情報を提供するコンテンツです。
  • ニュースコンテンツ
    特定の分野や業界、市場に関する最新情報を提供します。その道のユーザーに役立つトレンドやトピックスを報告するコンテンツです。
  • リンクコンテンツ・まとめコンテンツ
    特定の分野やテーマを巡るWebサイトや記事、動画などを集めて紹介します。これもユーザーにとって有益な情報であることがポイントです。もちろん信頼性の高いものを精査したうえで公開しましょう。
  • インフォグラフィック
    情報や知識をひと目で分かるように図やイラスト、グラフなどで表したもの。文字と違って親しみやすく、シェアされやすいという特徴があります。

顧客育成(ナーチャリング)目的コンテンツとは

顧客育成コンテンツは、見込み顧客や潜在顧客にとって役に立つ情報を提供し、自社への信頼を高める(ナーチャリングを促進する)ためのコンテンツです。ポイントは、自社を宣伝するのではなく、ユーザーの企業課題を解決するためのソリューションなどの有用な情報を発信すること。自社の商品・サービスを実際に利用した顧客の感想を紹介するレビュー型や、特定の業界における成功事例・失敗事例を共有し、事業課題に気付いてもらうケーススタディ型のほか、数ある商品・サービスの中から最適なものを選ぶ方法や購買シミュレーションといったタイプも、顧客育成コンテンツに位置付けられます。

セールス目的のコンテンツとは

セールス目的コンテンツは、一見すると先述の顧客育成コンテンツと似ていますが、これは商品購入へと最期の一押しをかけるためのコンテンツです。購買プロセスでいうと、山場にあたる段階で発信します。自社商品・サービスを検討しているユーザーに対し、疑問や不安を払拭し、購買に至らせるための情報を提供します。商品の内容や特徴を余すところなく紹介するオーソドックスなタイプから、商品を使用することで得られるメリット・ベネフィットを伝えるタイプ、実際に商品を購入し満足している既存顧客の声を紹介するユーザーボイス型、さらに競合他社との商品価格の比較表も有効なコンテンツです。たとえ価格で勝負できずとも、価格表を提示することで、自社への信頼度を高めることができるでしょう。

外部に依頼するメリットデメリットとは

いざBtoBのコンテンツをつくるとなった際、自社で内製しますか? それとも外部の専門業者に依頼しますか? ここでは、コンテンツ制作を外部に依頼することのメリットとデメリットについてご説明します。

外部に依頼するメリットとは

コンテンツ制作を自社の外部に依頼することの1つ目のメリットは、リソースの削減です。そもそもコンテンツをつくるには、企画を立てて取材や調査を行いながら、ライティングやデザイン、校正などを手がけなければいけません。これらの全工程を自社内のスタッフが担当するとなると、時間もお金もかかります。しかしコンテンツ制作を外注してしまえば、その分リソースに余裕が生まれ、ほかの業務にコストをかけることも可能になります。

外注の2つ目のメリットは、質の高いコンテンツを発信できることです。ユーザーにとって価値のあるコンテンツにするには、情報の内容もさることながら、読みやすい文章や見やすいデザイン、操作しやすいUIといった形式面にも技術を凝らす必要があります。例えば、誤字脱字があるだけでも自社への信頼性を損ないかねませんが、専門的なノウハウを持っている専門業者に頼めば安心です。

外部に依頼するデメリットとは

自社のリソースを軽減できる外注ですが、コンテンツ制作を依頼するといっても、何もかも丸投げするわけにはいきません。制作会社はあくまでも外部なので、自社の理念をはじめ商品・サービスの内容や潜在顧客の情報、コンテンツ発信の意図などさまざまなバックグラウンドを説明し、共有してもらう必要があります。特にコンテンツ制作に取りかかる初期段階は、情報共有のためのコミュニケーションをこまめに行うことになるでしょう。これは当然といえば当然のことで、デメリットというわけではありませんが、外注する際の注意点として心得ておきたいですね。

そういう意味では、外注ではなく内製のほうが、コミュニケーションの点では手間がかからないともいえます。コンテンツ制作のバックグラウンドについて、既にある程度は共有している状態で、作業を進められるからです。

BtoB向けコンテンツ制作を外注する際のポイント

コンテンツ制作を外注する場合、どんな会社を選ぶかという判断が非常に重要です。本記事では、「スキルの高いテクニカルライター」「マーケティング知識のあるディレクター」という2つのポイントに絞って解説します。

スキルの高いライターに依頼すること

BtoBコンテンツの制作には、商品・サービスや業界などの専門領域についての知識が必須であるため、外部に依頼する際は、テクニカルライターを擁する制作会社を選ぶようにしましょう。テクニカルライターとは、専門的な分野や技術に関する商業文章を書くことのできるライターのこと。一般的なライターに比べて、より正確に芯を得たライティングができるだけでなく、コンテンツのバックグラウンドへの理解力も長けています。

ただし、テクニカルライターには、それぞれ得意な専門分野(ITや食品、製造、医療等)があります。制作会社を選ぶときは、自社が属する業界に精通したテクニカルライターがいるかどうかを確認しておくことも大切です。

マーケティング知識のあるディレクター(制作会社)に依頼する

専門性の高いライティングに加え、マーケティングの専門知識があるかどうかも、制作会社を選ぶ際のポイントです。とりわけBtoBマーケティングの観点からライターのコンテンツ制作を指示・管理できるディレクターがいる会社なら、申し分ありません。購買プロセスに沿った的確なコンテンツを制作してくれる可能性が高くなります。できれば依頼する前に、候補となった制作会社の事業内容や強み、実績などを調べておきましょう。

いよいよ依頼すると決まったら、最初の段階で、コンテンツ制作の目的をしっかりと伝えます。相手は専門業者なので、こちらが十分に意図を伝えきれない場合でも、それなりに形の整ったコンテンツを仕上げてくれるかもしれません。そこが問題です。「思っていたコンテンツとは違う」となってリライトを頼むなどすれば、余計な時間とお金がかさむことにもなります。後になって必要以上のコストをかけないためにも、どんなターゲットに向けてどんな情報を発信し、どんな目的を達成したいのか、バックグラウンドを早めに共有することが大切です。

まとめ

BtoCに比べて購買までのプロセスが複雑なBtoBビジネスは、コンバージョンに至るまでにどうしても時間と手間を要します。潜在顧客側は、必要な商品やサービスについて競合比較も含めて調査・検討し、自社の営業と商談も行い、さらに会議を経て意思決定がなされて初めて、契約することになります。この流れの中で重要なのは、顧客側が自ら調査を行うこと。現在、情報収集にはインターネットが多用されるため、自社に着目してもらうには、顧客にとって価値のある信頼性の高いコンテンツを提供する必要があります。そのインバウンドマーケティングを成功させるために、本記事でご紹介したBtoBマーケティングのプランニングに関するノウハウがお役に立てれば幸いです。

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「この価格で本当にオウンドメディができるんですか?」「サブ丸は安価ですね。コンサルが入るのと比較できませんが、一般的な費用の1/4ぐらいじゃないですか」このサービスをローンチする前に相談したマーケティング&コンサルタント会社の担当者から聞いた言葉です。サブ丸はサービス内容と比較して安価かもしれませんが「私たちは値段を売っているのではない。サービスを提供しているのだ」と信念を持って取り組んでいます。

大企業はその企業に応じたマーケティング予算と手法があり、スタートアップ企業や中小企業、あるいはニッチャーには、それぞれに応じたマーケティングや新規開拓の方法があります。企業の成長過程では、取り組みが異なるのは当然ですし、それを構築することが何より重要です。そのお手伝いをするのが私たちの使命です。そして成長すれば、その取り組みコストは回収できるはずです。サブ丸は年間運用で60万円あまりのコストがかかります。そのコストを回収し、さらなる飛躍をめざす企業にご利用いただきたいと考えています。

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